セリヌンティウスって誰なのさ?(た)

セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス)

セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス)

1作ごとにレベルが下がっているような気がするのは気のせいではないでしょう。
やたらと会話のやりとりがくどいと思って読めば、これは誘導のためでした、なんて。
やはり「月の扉」で終わったか?

そもそもシチュエーションが強引。(まぁミステリなんてそんなものだけど)
強引な始まりがあって、論理の展開としては見事だとしても感情移入できぬまま終章。
愁傷。
ここまでくると論理というより詭弁合戦。
「あいつは裏切らない、なぜなら俺たちは信頼してるから」
こんな無茶苦茶な論理の根底ありなの?いったいぜんたい。
「水の迷宮」でも「扉は閉ざされたまま」でも言えることだが、動機が気にくわんのよ。
論理にこだわりを見せた本作の次には、動機などの心情にこだわりある作品求めます。